技術部長挨拶

 国立大学は教育研究に対する国民の要請に応えるとともに、高等教育及び学術研究の水準の向上と均衡ある発展を図るために設置されています。秋田大学理工学部も平成26年の理工学部設置からすでに4年、理工学研究科も平成28年の設置から2年が経過して、地域に根ざし科学技術イノベーションを目指す教育研究プログラムを充実させてきております。小中学校・高校において主体的・対話的で深い学びが注目されているのと同様に大学でも教育改革が進展しています。現代のテクノロジーは進展が早く、次から次へと日々新しい技術が登場します。技術者はそれらをすばやく身に付ける必要に迫られており、これからの時代を生き抜くには自主的に新技術を修得する能力が非常に重要になっています。今後の大学教育においては、技術そのものを身に付けることから自ら修得する姿勢や能力を育成する方向に転換しなくてはならなくなっています。

 近年、理工系の専門分野の教育の質の向上のため、本質的な学びを踏まえたアクティブラーニングが重視され始めています。理工系専門分野の教育方法として注目されているのがPBL(Project-Based Learning:課題解決型学習)です。実践の場における問題発見・解決を通して現実的な課題に自主的に取り組む教育方法です。理工学部・理工学研究科でも重視しており、地域の社会的課題の解決と科学技術イノベーションを目指す積極性・自主性を持った人材の育成には、地域企業との連携を通したPBL教育が必要不可欠となっています。

 PBL教育には進展が著しい科学技術に実際に触れ試してみることがなによりも有効です。理工系大学における重要な教育に学生実験があります。学生実験を通して学習した理論の原理原則を体験することが出来ます。頭の中で理解するだけでなく、実際に自分の手で機器を扱い、科学現象を体感することは理工系分野の学習において極めて重要です。学生実験を準備・支援するのが技術職員の任務です。技術職員は学生に理工系の技術を伝授する重要な役割を果たしています。さらに技術職員は各種分析装置の維持管理、ガラス器具の制作・修理、実験装置等の機械加工など理工系教育の基幹部分を裏方として支援しており、教職員と共に力を合わせて理工学研究科・学部の教育研究プログラムの質の向上を図り、学生に実践的な教育環境を提供することに努力しています。

理工学研究科 技術部長
山村 明弘